カンパハブは11Sで使えるか?というのは9Sや10Sまでしか想定していない時代のカンパハブが11Sで問題なく使えるかという話です。以前より気になっていた疑問だったので検証してみました。
先日組みあがったデイトナハブのホイールはカンパ10Sでの使用を想定して組みました。これのフリーボディーをシマノ11S用に入れ替えて、シマノ11Sで運用中のロードレーサーに組み込み、ローギアにした時のプーリーケージとスポークの間隔を観察しました。この間隔が小さかったり間隔がなく接触するようでは11Sでの使用は困難または不適切ということになります。
まず11Sロードの通常時の様子を観察。RD-6870にバーナーの組み合わせです。ホイールはシャマル、買った時からシマノ11S用でした。正常な変速操作を確認して、プーリーケージとスポークの間隔を測定しました。簡易測定で間隔は4mm弱でした(4mmの六角棒が少し引っかかりながら通せるくらい)。
次にフリーボディーをシマノ11S用に入れ替えてシマノ11Sカセットを取り付けたデイトナハブのホイールを11Sロードに装着。プーリーケージとスポークの間隔は9か所の平均2㎜強、最も狭いところでは約1.9㎜でした(2㎜の六角棒は引っかかるが#15のスポークは引っかからずに通って少し隙間がある)。1.9㎜という数字は微妙な気がします。デイトナのホイールのスポークは#15-16のバテッドでした。使用スポークが#14だと単純な引き算では2.0-1.6=0.4、1.9-0.4=1.5となります。プーリーケージとスポークの間隔が1.5㎜というのは普通に使えるが場合によってはプーリーケージとスポークの接触が起きるかもしれない数値のような気がします。バーナーの影響はプラスなのかマイナスなのか検証していません。変速の調子は全く変化がなかったです。
もう一つ、黒いカンパレコードハブでも同じことをしてみました。スポークは#14プレーンでプーリーケージとスポークの間隔9カ所(36Hです)の平均約3㎜でした。3㎜は安心感のある間隔と思います。厳密には11Sを想定していない時期に発売のハブですがのちに同型のまま11S対応とされたハブです。こちらも変速の調子は全く変化がなかったです。
デイトナハブにシマノ11Sボディーですが、シャフト交換はしていません。旧型シャフトでもシマノ鉄ボディーはそのままいけました。